成年後見業務について

成年後見業務について

日本は、しばらく、超高齢社会が続くことになりそうです。
私は、これから先の人生(いくつまで生きることができるかわかりませんが)、できれば、「健康に長生きできたらいいなあ。」と漠然と考えています。
しかし、人生は何が起こるかわかりません。私や皆さん、それから身近な人が、高齢になり、または何かのアクシデントや病気に遭遇して、将来、自分の気持ちを表現できなくなるときがくるかもしれません。

判断能力が低下したときに、常に誰かが見守って、フォローしてくれるのであればよいのですが、たとえば、判断能力が低下したことで、知らないうちにだまされて大事な財産を失ったり、必要な契約ごとができなかったりすると、将来、その人が普通に生きていくことすら困難になることもあります。
成年後見というのは、判断能力の低下した方が、低下する前の状態と同じような「普通の生活」を送ることができるよう、財産管理や契約ごとをその人に代わって行う人を決める、という制度です。

ちょっと難しいお話しをしますと、成年後見制度は「ノーマライゼーション」という理念に基づいてつくられています。ノーマライゼーションとは、「ご高齢者、障がいをもっている方であっても、その方々の自己決定権を尊重し、これまでと同じように生活を送ることができることが望ましい」という考え方です。ですから、成年後見制度を利用したからと言って、何もかも全て後見人の思うとおりに物事を進めることができるというわけではありません。その方の判断能力の足りない部分だけをサポートするようなしくみとして、「成年後見制度」は存在しているのです。

時々、成年後見人が、被後見人(成年後見人制度を利用している方のことを言います)の財産を勝手に使ったり、盗んだりすることがニュースに取り上げられます。これは、成年後見人がなんでもできるということを誤解したり、はたまた悪用したりして起こる事件です。成年後見人になった場合は、被後見人さんの財産を大事に守る義務があり、勝手に使いこんだりすると、刑法上の罪「業務上横領罪」という犯罪に該当することがあります。成年後見というのは、このように、判断能力が低下された方の権利や財産を守るために、大変厳しい基準が定められています。
私は、家庭裁判所に提出する申立書の作成はもちろん、平成26年時点で9名の方の後見人等(保佐人、補助人、任意後見人を含む)に就任しています。いずれの方も、身近にお世話をされるご親族がおられなかったりするような事情があり、お仕事として就任しているものです。

後見業務は、通常、その方の人生のゴールまでお付き合いをすることになりますので、他の業務と比べても、とりわけ、心に感じることの多い業務です。(私には子どもがいないので、この制度がずっと続いていれば、私自身も後見制度を利用することになるな~。。などと考えながら、事務を行っています。)
後見の申立てだけでなく、後見業務を実際になさっている親族の方からのご相談にも応じております。後見人としてしてはならないことをやってしまって、家庭裁判所から解任されたりすることのないようにしておきましょう。

 

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