未払賃料(滞納家賃)にお悩みの家主様へ

未払賃料(滞納家賃)は早期発見&早期対応が肝心!

家賃滞納は、賃貸経営の王道リスクのひとつではないかと思います。しかし、家賃滞納は、他のリスク(騒音等の迷惑行為、第三者への無断賃貸、賃貸住宅に対する直接的な損害行為、天災等)に比べ、対応しやすい問題であることも確かです。

もともと、滞納なく払ってくれていた入居者が、ある月に突然、支払いがなかったというような場合で、数日だっても支払いを確認できないときに、「毎月入れてくれていたから、何か理由があってのことだろう」と考え、そのまま放置しておくのは危険です。なぜなら、ある人の経済状況や身体状況というのは、いつでも突然変わる可能性があるからです。家主としては、賃貸契約上の当然の役割として、なぜ、賃料が遅れているのかを確認する権利があります。そして、入居者の状況を確認したうえで、今後起こるであろうリスクについて考え、心の準備をしておくことが必要です。

もともとグッドクライアントだった入居者であれば、今後も末永くお付き合いをしていければそれが一番いいですよね。早いうちに事情を確認せず放置し、はっと気づけば取り返しのつかない額になっていたなどということになると、家主側も気持ちの余裕がなくなり強硬的な方法しか取れなくなり、また、入居者側もやけっぱちになってしまうなど、深い溝ができてしまい、最終的には互いに得るところのない「lose-lose」の関係になってしまうことでしょう。

私のこれまでの経験によれば、滞納金額が大きくなると、入居者は、連絡が取れなくなったり、やけっぱちになって居座ったりしてしまいます。入居者も最初は悪気がなかったのに、手に負えない金額を目の前にすると、どうしていいかわからなくなるのです。

ですから、双方のために、できるだけ早い段階でコンタクトを取り、状況を確認していくことが必要です。そして、細かい対応ができるのであれば、滞納分は分割して払ってもらう等の対策を取るなどしてできるだけ損失を軽減し、余計なコストや手間をかけないようにすることが良い方策です。

これらの対応は、賃貸管理を管理会社に委託しているときは管理会社にしっかり伝えておき、また、ご自身で管理をなさっているときはある程度定型の書式等を用意されておかれて、すぐに対応できるように備えておかれるとよいでしょう。

そして、これらの対応は、やむを得ず建物明渡し訴訟等をせざるを得ないときの大事な証拠にもなります。訴訟では、家主側から何もアプローチせずに、いきなり出て行けは通らないからです。

立退料は払うべきか?

収益物件の老朽化などの事情で、建物を建て替える必要があるような場合に、現在の入居者に退去してもらわなければならないことがあります。このような場合、ただ単に出て行ってくださいと言えるかというと、そういうわけにはいきません。

人にとって住居というのは、生活の基盤となる大事な場所であって、それを一方的な事情で奪うことは許されないからです。(もちろん、入居者側の契約違反などの理由によって出て行ってもらいたい場合は別です。)
したがって、家主側の事情で退去してもらう場合は、入居者がいらないというような場合を除いて、いわゆる立退料を支払う必要があるでしょう。

では、この立退料は、どれくらい払うべきかというところですが、明確な決まりごとがあるわけではありません。しかし、これまであった裁判例では、次のような費用を支払うことが認められているようです。

・ 引越し費用
・ 転居先を探すためにかかる費用
・ 転居先の敷金・礼金等入居に際しかかる費用
・ 退去までの期間によっては、仮の居所にかかる費用

立退きを求める場合は、入居者側の感情や事情を考慮して、できるだけ早い段階で、しっかり説明を行い、立退きに際しトラブルになって余計なコストをかけなくて済むよう、充分準備をしてから交渉にあたっていきましょう。

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