【ひとくちメモ】日本国籍がない方の遺産分割協議書は…

2015-10-01

相続人のうち、おひとりがアメリカに住んであるという相続手続きを受任しました。

戸籍を拝見すると、日本国籍は有しておられます。

ここで走馬灯のように思い出されるのは、数年前にいたしました、アメリカに帰化された方が含まれている相続手続きです。

通常、外国居住の方が相続人の場合は、在外領事館などに出向いてもらって、遺産分割協議書などにサインをしたものを証明してもらうこととなり、これまでも、アメリカ(が多い)、その他インドネシア、タイの手続きをしました。

ところで、単に外国に住んでいる、というのではなく、帰化されている方の場合ですが、その場合は準備する書類がひとつ増えます。

それは、相手国の言葉で書かれた遺産分割協議書です。

つまり、英語圏であれば、英文の遺産分割協議書Agreement for Division of Inherited Propertyと宣誓供述書Affidavitを作成して外国にお住まいの相続人さんに送付し、あちらの公証役場(アメリカはわりとあちこちに公証人がいらっしゃるらしいです)に証明してもらいます。

私がお引き受けした案件は、あちらにお住まいの年数が大層長く、もうあまり日本語が通じない方でしたので、一回で全部をわかっていただくため、拙い英語で作成したお手紙も添えまして、無事ミッションを終えた記憶があります。

外国に長くお住まいの方は、その後さらに世代交代が進むと、日本語でのコミュニケーションが困難になったり、日本のように戸籍制度がないことから、その方の所在を知ることさえ不可能になったりします。(私は未経験ですが、日本人会の事務局をあたったりして探すそうですが、あまり成果はないらしいです。)

これからの時代は、そういうケースがどんどん増えると思います。

もちろん、家裁の手続きを利用する(不在者財産管理人等)方法もないわけではありませんが、ハードルは高く、遺産の取得について制限があります。

こういうときこそ遺言を作成しておくと、外国在住の方のご協力なしでも手続きが可能となる場合が多くあります。

 

 

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