【ひとくちメモ】相続人のなかに未成年者がいる場合

2018-06-02

突然のご相続発生。

遺されたご家族様は、様々な手続きを行うことになりますが、相続人のなかに未成年者の方がいらっしゃる場合は注意するポイントがあります。

たとえばお母様と未成年のお子様が相続人となった場合、普通はお母様がお子様のいわゆる「法定代理人」として、子を代理して手続きを行えばよいのですが、お母様とお子様で、お父様の遺産をどう分けようかという話し合い(協議)をするときは、母は子の代理人になれません。

なぜなら、お母様とお子様はともに「相続権」を持っており、たとえお子様であっても母と対等に権利を行使することができるところ、母が子の権利を自由にどうこうすることは許されないからです。これを「利益相反の状態にある」と言います。

この場合、遺産分割協議(話し合いのこと)を行うためには、家庭裁判所で「特別代理人」を選任する申し立てをして、この特別代理人が未成年のお子様のかわりに権利を行使することになります。

ちなみに、この遺産分割協議で、お母様がお子様に有利な協議内容にするならば特別代理人は不要かというと、そうではありません。

利益相反というのは、もっぱら「行為の外形」が利益相反状態であれば利益相反であるということになります。わかりにくい言い回しですが、つまり、子供にとって結果不利益になることにならなかったとしても、「母と未成年者の遺産分割協議」という行為自体は、そもそも利益相反の状態にあるので、特別代理人の選任がなされていない場合は、その遺産分割協議は本人に対し効力を生じないということになります。

利益相反状態であるかどうかという判断は、取締役と会社の取引などでもよくあることで、我々司法書士も取締役会議事録添付の要不要などについて、案件によっては同職に相談したりしながら慎重に進めます。(特に不動産売買や抵当権設定などでは一発なのでとても怖いです!)

いかなる場合に親と子の利益相反になるかというのは、主なものは判例も出そろっていますが、要は親と子のそれぞれの利益が「つなひき状態」になっているかどうか、という点から見るというのが判りやすいと思います。

 

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