Archive for the ‘ひとくちメモ’ Category

【ひとくちメモ】登記簿と固定資産証明書の面積が違う。

2017-06-28

相続登記のご依頼のなかで、お客様が、お持ちになった登記簿と固定資産納税証明書を示して「登記簿とこの納税証明書と、建物の床面積がぜんぜん違うんですが、大丈夫ですか?」というご質問をなさいました。

この、登記簿と固定資産評価証明書の床面積が違うことは、弊所の地域での相続登記では、珍しいことではありません。

最初に前提をお話ししますと、建物の登記簿というのは、その建物の所有者自らが「申請」をしなければ、登記簿ができあがりません。つまり、誰か(例えば法務局や固定資産税課や司法書士)が勝手に適当に登記簿を作ったのではないということになります。

そこで、登記簿にある床面積などの項目は、少なくとも登記(建物の構造などを登録する登記は、表題登記といいます)を作った時点では間違ってなかったはず、というのが前提です。

しかし、建物はよく、使い勝手が良くなるように増築したり、そばに倉庫を作ったりすることもありますね。そしてそのとき人は「登記も変更しとかないかんね~」と思うでしょうか?

否。

ほとんどの人は、登記の表題部が変わったからといって、表題部の変更登記をしようなんて思い及ばないのです。

ひるがえって、固定資産評価証明書は何のためにあるのでしょうか。それは固定資産税という税金を課すためです。

固定資産税の算定の根拠となる固定資産評価額は、建物であれば、その現況がどうかという点で計算します。

登記簿の床面積が35㎡となっているとしても、現地に行ったら思いっきり増築されていて、どうみても100㎡はありそうだというときに、固定資産税課としては、変更されていない登記面積の35㎡ではなく、現実に存在している建物の100㎡に対して課税したいという理屈です。

つまり、この登記簿と固定資産評価証明書にそれぞれ記載されている床面積等の違いは、「変化していない登記簿」と「現況にあわせた評価を必要とする税金」というダブルの理由で発生することが多いです。

弊所の近くには、古くからある建物を大事に使っていらっしゃるお宅もたくさんあります。ですから、そのような乖離も時々発生してしまうというわけです。

登記簿にある建物が現に存在しているのであれば、たとえ床面積が異なっていても、相続登記は可能ですのでご安心ください。

【ひとくちメモ】遺留分減殺請求と遺言の関係

2017-06-27

遺留分」という言葉は、相続のご相談のなかでときどき出てきます。

遺留分制度とは、民法という法律で定められた制度で、ざっくり言いますと「兄弟姉妹(おいめい含む)以外の相続人に、法定相続分の一部を受け取ることを認める」制度です。

遺留分制度は、被相続人に「遺言する自由」&「生前贈与の自由」を認めることに対する、「相続人の相続分を保護」するものとして考えられています。

被相続人は、結果的には、遺留分以外の部分しか、遺言によって処分できないという考え方が基本なのです。

こう考えると、遺言や生前贈与の効力はハカナイものだとも思えますが、いちがいにそうだとは言えません。

この「遺留分」を請求するかどうかは、当事者(遺留分権者又はその承継人)が自由に決めることができるので、遺留分があったとしても、あえて何もおっしゃらないというケースもあります。

また、遺留分を請求する期間も定められています。基本的には「相続開始&自分が有している遺留分が侵害されていると知ったときから1年です。

相続のケースごとに、それがなされるかどうかが異なってくると感じています。

ちなみに、遺留分を行使したい(これを「遺留分減殺請求」と言います)ときは、相手(自分の遺留分を侵害している他の相続人や受遺者等)に対し、減殺したい旨の「意思表示」を行うことで、今後、相手とその額なり財産なりを協議していくことになります。

この意思表示は、実際には、言った言わないを防ぐため、書面(内容証明郵便+配達証明付)で行うことが一般的です。もちろん「裁判」を起こしてもよいのですが、家庭に関する紛争では裁判の前に調停をすべきという「調停前置主義」が採られており、調停の申立てをしただけでは、通知ができたと言えないので、やはり個別に通知はすべきでしょう。

ただ、遺留分減殺請求を行っただけでは、自分に遺留分相当の財産がやってくるわけではありません。

協議が簡単にまとまればそれでOKです。

しかし、場合によっては、次のことが争点になります。

①そもそも、遺留分の算定の基礎となる財産の総額はどれで、いくらなのか。

②遺留分を請求してきた人の、実際の遺留分の侵害額はいくらなのか。

③①②が合意できたとして、最終的にどの財産を分けるのか。

特に、①と②は、もし、争い(裁判等)になった場合は、価額算定や、過去の生前贈与や特別受益の事実などを明らかにする必要がありますので、道のりが険しくなる可能性があります。

遺言を作成されるお客様へは、遺留分が発生する可能性を検討していただいて、それに即した財産分配とする遺言内容をお考えになられたり、遺言にお手紙(付言事項など)を付けることで、遺留分権者となる可能性のある方への配慮をされたりするケースがあります。

 

 

【ひとくちメモ】『法定相続情報証明』、司法書士が戸籍を集めます♪

2017-06-26

今日は、とある金融機関さんから、お客様が預金相続をされるんだけど、そちらで戸籍を集めてもらうことができますか?というお問合せがありました。

これまで、司法書士は、不動産をお持ちの方の相続登記のためか、預金相続手続自体を代行する場合等、主な業務に付随しなければ、戸籍を取得することはできませんでした。

しかし、このたび、法務省が先月末から開始した『法定相続情報証明』制度を利用するための戸籍取得も認められるようになりました。

ちなみに『法定相続情報証明』とは、ざっくり言いますと、戸籍謄本の束を一枚の証明書にすることで、相続手続きをよりスムーズに行えるというしくみです。

いわゆる相続関係図に、法務局が証明印を押してくれたものでして、その証明書は、金融機関や証券会社に提出することで、何回も戸籍を持って行ったりする手間を省いてくれます。

この制度の開始により、金融機関や生命保険会社から「戸籍を集めてください」と言われたものの、

『仕事が忙しくてなかなか集めることができない…』

『遠方の役場に請求しなければならず、面倒』

『そもそも戸籍の見方がわからなすぎる!』

…てな感じでなかなか進まずストレスMAXな戸籍集めを、司法書士がお客様に代わりお手伝いさせていただくことができるようになりました。

当事務所では、役所での全手続(相続に必要な全ての戸籍収集)と、法務局での法定相続情報の手続を行います。

お手続きの流れは、次の通りです。

1  お客様から弊所に『法定相続情報証明』のための戸籍収集を依頼します。

    (相続代表者様から委任状とご本人確認書類をお預かりします。)

    ↓

2  弊所が戸籍等を取得し、相続関係図を作成します。

     ↓

3  法務局に申出(通常1週間以内に『法定相続情報証明』が出来上がります)

   ↓

4  お客様に戸籍謄本等一式をご返却

   金融機関へは、戻ってきた戸籍一式を提出してもよいし、『法定相続情報証明』一枚を出してもOKです!

『法定相続情報証明』の手続(戸籍収集手続+法務局手続)にかかる報酬は、次のとおりです。

被相続人1件(通常相続)につき 20,000円(税別) ※相続人5名様まで 

 ※戸籍謄本代、郵券、交通費等の取得費用は別途実費がかかります。

 ※相続登記や預金相続手続きと併せてご依頼の場合は、20,000円(税別)⇒5,000円(税別)です。

 ※相続人が5名を超える場合には1名増加ごとに2,000円(税別)加算します。

 ※数次相続、代襲相続や兄弟間の相続の事例につきましては、20,000円(税別)~が加算されます。詳細は別  途御見積いたします。

なお、外国籍の方等、日本の戸籍制度で全てが判明しない場合等のケースは、法定相続情報証明を作成することはできませんが、預金相続の手続(1社3万円)の業務をお受けすれば、戸籍集めは可能です。

戸籍を集めるストレスからお客様を解放します。ぜひご利用ください。

【ひとくちメモ】事業を始めるときに、どこに相談したらいいの?

2017-06-22

先日ご新居の登記でお世話になったお客様(ありがとうございます!)からちょっとしたお問合せがありました。

お花を扱う事業を始めるのに、誰に相談したらよいかというものでした。

こういう謎って、確かにあるかもしれないなと思いながらお答えしました。

例えば、法人成りや、個人事業主と法人との違いとか、契約書類のこととかなら司法書士でもいいですし、事業をするなら税金のことをちゃんと把握したいところですから税理士、許認可関係であれば行政書士ってなところでしょうか。

で、結論としては、入口は、司法書士でも税理士でも行政書士でもいいと思います(爆)

大事なのは、そのようなご質問に対し、先行く道をご案内できる人であればいいのかなと思います。

例えばお花屋さんであれば許認可も不要ですし、法人にならなくても事業の運営は出来ます。資本金を積むとかそういうのもいらないです。

私ども士業は、実際に扱う業務の知識や、そこから得た周辺知識をもとに、悩んで立ち止まった方が選択する道筋を見ることができるようになるお手伝いはできるかなーと思った次第です。

今はITの普及で、ビジネスを展開できる可能性が格段になりましたね!私ももっとがんばっていこう!と思えたご相談でした(*´∇`*)

 

 

【ひとくちメモ】遠隔地への相続登記申請

2017-06-21

本日は北九州の物件の相続登記を申請しました。

今回は不動産会社さんからのご紹介でお受けしましたが、わたくし、実は遠方物件の登記がけっこう好きでして、そういうことをお伝えしていると、なんだかそのような物件も増えてきております。

もちろん、ご依頼主様には直接お会いして相続手続きにまつわるさまざまなことをご説明し、お客様の謎がじゅうぶんに解けてから、手続きに入ります。

私は、この仕事という名目で遠くに行かせていただくのがとても嬉しいのです。

司法書士の仕事というのは、みなさまの都合で動きが決まる仕事ですので、長時間、長期間不在をするというのはあまりなく(なさる方もいらっしゃるでしょうが)、必然的に行動半径が狭くなるのですが、

遠方のお仕事ですと、必ず一定の時間知らないところに行けますので、そういった他の町の空気を感じたり、自分の脳内の整理などをする時間を持てたりするため、ご紹介などがあるとよろこんで受けさせていただいています。

ちなみに登記申請自体はオンライン申請なので、そのためにわざわざ行くことはありません。12年くらい前まで、登記申請は郵送ですら認められていなかったのですから今から思えばびっくりですね。

【ひとくちメモ】亡くなられた方のお部屋の整理

2017-06-20

成年後見人として就任していた案件で、入所していたホームの退去の準備をしました。

本来は、相続人が行うべきものですが、この方は遺言を遺しておられ、遺言執行者がいたので、執行者がなさることに立ち会ったのでした。

お亡くなりになった方のお部屋を整理する業者さんがみえて、見積もりなどを取ってもらったのですが、やはり近年、このように亡くなった方のお部屋のなかをきれいにする業務がものすごく増えているとのこと。

今回は違いますが、おひとりで亡くなられた方のお部屋などについては、業者さんによっては受け付けてくれないことがありますが、今日の業者さんはそのような案件でも対応されるとのことです。

よく終活といって、生前にお部屋をある程度整理されることを検討していらっしゃる方も多くなりました。

遺言執行者や相続財産管理人の仕事をするなかで、空家の処分を手配することもありますが、ぱっと見た目がそうでもない場合でも、トラックに積み込むと、びっくりするくらいの荷物があるものです。

ある程度の整理というのは、遺された相続人の方が途方にくれずに済むかもしれないとも考えます。

遺産整理で途方にくれた場合でも、司法書士がお役に立てることがたくさんありますよ。

【ひとくちメモ】数次相続の場合の遺産分割協議書の書き方について変更

2017-06-19

相続が発生した後、相続登記などをせずにそのままにしていたら、相続人も亡くなってしまった、というケースはそんなに珍しいことではありません。

相続登記をいつまでにしなければならないという期限はありませんし、相続の話を持ち出すことが気が引けて…ということもあると思います。

しかし、あるときその不動産を売ることになった、というふうになると、どうしても誰か生きている人の名義に変えなければならず、急いで相続登記をせねば!ということになったりします。

で、その時に、最終的に、二次的な相続人に財産を承継する場合ですが、平成29年3月に、面白い通達が出ました。

これまでは、二次的な相続人に不動産を承継させることを決めた遺産分割協議書に、一次相続人(二次相続人からみた被相続人)が承継したことを記載し、その後、二次相続人が承継したことをも記載しておかなければ登記は通りませんでした。

しかし今般、協議書に、いきなり二次相続人が単独相続した旨の記載であったとしても、登記は申請できることとなりました。

この時、登記簿に記載される内容は、「年月日一次相続人相続,年月日相続」です。

 

 

【ひとくちメモ】不動産の贈与にもかかる不動産取得税

2017-06-16

お持ちの資産のうち、いくつかの不動産をお子様に贈与する手続きについて。

税金等でいくつか打合せをしました。

もともと税理士さんが関与してあるのですが、お客様自身でも税金のことをしっかり理解したうえで贈与をすることにされる案件です。

お話のなかで不動産取得税についてのお話がありました。

不動産取得税は、贈与税のような「申告税」ではなく、行政が一方的に税を通知してくる「賦課税」であり、不動産の譲渡があってから(登記がなされてから)数か月で、取得者に対し通知がくるというものです。

不動産取得税の税率は、原則取得したときの不動産の価格(固定資産評価額)×4%ですが、いくつかの軽減措置や非課税・免除になるケースもあります。

今回はこの軽減措置のなかで、家屋が「住宅」であれば、3%に軽減され、「住宅以外」は原則通り4%という場合がありまして、この「住宅」のなかに、居住用物件でない収益用物件が当てはまるかというものでしたが、県税事務所に確認したところ、収益物件であっても住宅であれば軽減措置が適用されるとのことでした。

「住宅でない」とは、例えば「店舗」「事務所」などをいいます。私も大変勉強になりました。

【ひとくちメモ】墓地の売買登記は可能か。

2017-06-15

不動産屋さんからのお問合せで、「登記簿上の地目が墓地だが、売買できるだろうか」という質問を受けました。

不動産の売買においては、いくら当人同士が売買契約を合意しても、第三者の許可や同意を受けなければ、法律上の売買とはなりえないことがいくつかあります。

代表的なものは登記地目が農地である不動産です。農地は、国の施策により、分布等について管理されています。

以下は農林水産省のHPから、その趣旨についての文章を抜粋させていただいたものです。

『我が国は、国土が狭小でしかも可住地面積が小さく、かつ、多くの人口を抱えていることから、土地利用について種々の競合が生じています。このため、国土の計画的合理的利用を促進することが重要な課題となっています。
    このような中で、農地法に基づく農地転用許可制度は、食料供給の基盤である優良農地の確保という要請と住宅地や工場用地等非農業的土地利用という要請との調整を図り、かつ計画的な土地利用を確保するという観点から、農地を立地条件等により区分し、開発要請を農業上の利用に支障の少ない農地に誘導するとともに、具体的な土地利用計画を伴わない資産保有目的又は投機目的での農地取得は認めないこととしています。

今回は、墓地というあまりお目にかかることのない地目に出会い、何らかの許可同意が必要ではないかという点でのご質問でした。

結論から言いますと、墓地であっても通常通り売買は可能です。登録免許税も課されません。非課税根拠は登録免許税法第5条第10号(墳墓地の登記)です。

【ひとくちメモ】少額訴訟のデメリットが現実に。

2017-06-14

売掛金の請求訴訟提起について、クライアントと打ち合わせて少額訴訟の申立てをすることにし、某簡裁へ申立てをしたところ、受付の方から、デメリットについては原告に説明されていますかとお話がありましたので、もちろんですと鼻の穴をふくらませてお答えしました。

ちなみに、デメリットの主なものは下記のようなものです。

・金銭請求にしか使えない。

・相手が異議を出したら通常訴訟になる。

・証拠が堅いものでないと不利

・1回で結審され判決がでる。

・3年を超えない範囲で 支払い猶予、分割払いの判決が出ることがある。 etc…

で、このなかのラストの点で、受付の方は、親切にも、「実は、めったにないんですが最近、3年支払猶予の判決が出てしまったのです」と教えてくれました。

今回は私の反省で、備忘録のために記しておりますが、この3年猶予というデメリットについて、私は通りいっぺんに解釈しており、私はあまり深く考察していませんでした。

というのも、少額訴訟で今まで経験したものは、かなり少額のもので、かつ、被告側の財産状況が支払猶予を認めることができるようなものではないことが明らかだったため、重視していなかったということがあります。

しかし今回は被告は個人であり、財産状況は不明であるため、この3年猶予の判決が出ないとも限らないわけです。

受付の方からご教示いただき、クライアントにさっそく説明をし、今回は通常訴訟に切り替えて行うこととしました。

ちなみに、某簡裁は少額訴訟のほうが、期日がなかなか入らず、通常訴訟では、およそ1か月後に期日設定がなされているところ、2か月以上も期日が入らないということがあり、そういう点も含めて利用しなければならないと感じた次第です。

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