【ひとくちメモ】後見業務の終了~口座の停止~

2018-05-16

私が後見業務をしていた方がお亡くなりになられたので、家裁に終了の報告の準備をしています。

細かな計算などは、私よりも精密なお仕事をしてくれるスタッフさんを頼りにしつつ…(爆)。

その方は都市銀行の口座をお持ちだったのですが、弊所の近くに支店等がなく、本日、たまたまとある法人様の登記完了のご報告で天神に出る用事がありましたので、通帳の記帳と死亡の届け出をしてきました。

この、後見終了時に、管理していた金融機関の口座をストップするかしないかという点についてですが、原則的には死亡後停止をするべきでしょう。

なぜなら、死亡後はその瞬間から、すべて故人の相続人全員が財産や負債その他の権利義務を承継共有している状態なので、相続人以外が金融機関口座内の金銭を処分(支払など)することはあるべきではないからです。(相続人等の意思に反する弁済について民法474条参照)

したがって、死亡後にそのような処分がないようにするため、また、一部の相続人による処分が行われないようにするため、すみやかに金融機関にその旨を伝える手続きが必要です。

ただ、承継を受ける相続人の方々側の状況というのも千差万別で、成年後見人であった者が生前の病院や施設の支払なども含め、一切の債務を支払ってはいけないとすることは、社会通念上なかなか難しいケースもあると考えられておりまして、

応急処分義務(民654条)や事務管理(民697条)に基づき、相続人の同意を得ないでやむを得ずした生前債務の支払をしても、問題はすくないものと考えられています。

ただし、やむを得ずの範囲に属するものということになりますので、注意が必要です。

なお、成年被後見人等の日用品の供給債権としての水道光熱費について、も、相続人に対し不測の損害を与える恐れは少ないため、支払をしても問題はない可能性が高い類のものかもしれません。

しかし、特に債務の支払については、相続の承認放棄の制度に触れる可能性があったりする等、難しい問題もありますので、基本的には相続人にゆだねることが安全です。

今回取引を停止した都市銀行は、主に定期預金のために作成しておられた通帳であり、預金利息がつくといったものでしたので、不測の事態を避けるため、早々に取引停止を行った次第です。

 

 

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